施設案内

前橋文学館について

 詩人萩原朔太郎は口語自由詩を確立し、近代詩史に大きな足跡を残しました。他に平井晩村、高橋元吉、萩原恭次郎、伊藤信吉ほか多くの詩人を輩出した前橋は「近代詩のふるさと」と言われています。前橋文学館は、これら詩人たちの資料を展示し、特に朔太郎資料は原稿など全国一の質と量を有します。

 また常設展のほか企画展が多く開かれ、前橋市が贈る萩原朔太郎賞の受賞者展も行っています。館周辺の広瀬川河畔緑道には多くの詩碑があり、格好の文学散歩コースとなっています。

   

施設案内

1階

映像展示室

映像展示室では、「萩原朔太郎 詩と生涯」(18分)や「前橋の風土と文学」(18分)をはじめ複数の映像資料をお楽しみにいただけます。

ムットーニシアター

ムットーニ(武藤雅彦)氏による、萩原朔太郎の詩の世界をモチーフに作られたからくりボックスシアター「殺人事件」「風船乗りの夢」「アンダー・ザ・ウッズ」「アンダー・ザ・ムーンズ」をご覧いただけます。こちらをクリックしてご覧ください。(下のバナーからもご覧いただけます。)

ムットーニ作 ボックス・シアター「殺人事件」

2階

朔太郎展示室

朔太郎展示室では前橋が生んだ近代詩の巨星・萩原朔太郎の生涯や業績、趣味や友好関係などを、ノート、自筆原稿、書簡、著書、雑誌、写真、書跡、愛蔵品により紹介しています。また、「詩のステージ」では朔太郎詩の朗読が映像とともに楽しめ、また朔太郎自身による朗読も聞くことができます。

3階

オープギャラリー&ホール 

講演会や演劇のほか、文学の枠を超える文化事業の場となる「ホール」、企画展のほか市民主催の展覧会にも開放する「オープンギャラリー」で、より開かれた文学館活動を目指しています。貸館についてはこちらをご確認ください。

 

4階

研修室&資料閲覧室

ここでは、文学との関わりをさらに深める調査や研究をバックアップします。萩原朔太郎を中心に、文学館所蔵の資料を利用できる「資料閲覧室」、講座・研究会・会議などに活用できる「研修室」を備えています。

その他

 1階から2階へ上がる階段には萩原朔太郎をはじめ、前橋ゆかりの詩人たちの詩を「詩の小窓」で楽しむことができます。

 また、館内にはいたるところに朔太郎の詩が壁面等に描かれています。館外においては、新収蔵庫の南壁面に「こころ」(詩:萩原朔太郎)、東壁面に朔太郎がデザインしたマークを掲示しています。

  

萩原朔太郎記念館

「萩原朔太郎記念館」について

萩原朔太郎記念館

前橋市北曲輪町69番地にあった生家のうち、土蔵は1974(昭和49)年に敷島公園ばら園内に移築され展示施設として翌年4月1日に一般公開されました。その後、書斎・離れ座敷も一か所に集め、書斎を1978(昭和53)年に、離れ座敷を1979(昭和54)年にそれぞれ同地へと移築し、1980(昭和55)年5月11日より記念館として一般公開していましたが、これらの建物を前橋文学館と広瀬川を挟んだ河畔緑地へと移築復元し、2017(平成29)年4月8日から、新たに公開しました。

土蔵

1901(明治34)年頃に建てられました。この土蔵は萩原家の守り神とも言えるもので、1945(昭和20)年8月5日の空襲によって市街地の8割を消失したときには、生家はこの土蔵により戦火を免れたといいます。ここに保存されていたノートや原稿、朔太郎あて書簡をはじめとする数多くの朔太郎資料が今日に伝えられているのも、まさにこの建物の功績といえるでしょう。

書斎

生家の裏庭にあったもので、元来は味噌蔵として使われていたものを書斎に改造したものです。内部はセセッション式(西洋の建築・美術・工芸上の一様式)に統一され、当時としては先進的なものでした。これらは朔太郎自身の考案によって整えられたもので、『月に吠える』や『青猫』などの多くの作品はこの書斎で生まれました。
またこの部屋は音楽室とも呼ばれ、朔太郎はここで演奏会や集会を開きました。

離れ座敷

1892(明治25)年頃に朔太郎の父密蔵によって建てられ、主に来客の接待に萩原家が使ったものです。朔太郎が生家に住んでいた頃、北原白秋、若山牧水、室生犀星などが訪れ、この部屋に通されたといいます。

生家跡

萩原朔太郡の生家は、前橋市北曲輪町(きたくるわちょう)69番地(現・千代田町二丁目1番17号)にありました。父密蔵は名医として信望篤く、一時期は患者に整理札を出すほどであったといわれています。

萩原朔太郎(1886年から1942年)

sakutaro

1886(明治19)年、千代田町の医師の家に生まれました。北原白秋に師事し、26歳のときに「みちゆき」ほか5編の詩で中央詩壇にデビュー。1917年(大正6)年の第一詩集『月に吠える』で、一躍全国に名を知らしめ、その後も『青猫』『純情小曲集』『氷島』など次々に発表。日本近代詩に不滅の金字塔をうちたてました。

開館情報

  • 見学可能時間 午前9時~午後5時(室内の見学は午後4時30分まで)
  • 休館日 水曜日・年末年始(文学館が休館の日は休館となります)
  • 入場料 無料

アクセス

kinenkan_map

  • 関越自動車道前橋インターチェンジから車で15分
  • JR両毛線前橋駅から徒歩20分
  • 上毛電鉄中央前橋駅から徒歩5分
  • 周辺駐車場をご利用ください。
    (広瀬川サンワパーキング(市営パーク城東)をご利用の方で、前橋文学館を併せて見学していただいた場合は2時間分無料の割引処理を致します)

▲TOP