フットノート−吉増剛造による吉増剛造による吉増剛造】ごあいさつ

2023年06月10日

 常に、詩人の優れた感覚、感性は、時代の先端、進む方向性を掴みとっている。一人の詩人の詩業を探索すると、時代の空気とその先を知ることになるのだ。吉増剛造展は、個人の仕事から時代へと流れる激流を目撃する事になるだろう。

 吉増剛造さんの事を、私はいつも極北の詩人と勝手に命名している。先端を走り一度も止まらず突き進む。最近の仕事は、ついに冊子本から飛び出して、印刷不可能な、書くというライブを見せるような世界に突入している。 誰も到達しなかった地平に一人佇んでいるのだ。本展は、そんな厳しく優しい詩人の仕事の一端を展示とパフォーマンスにより展開している。展示もライブしているのだ。目撃して楽しんでいただければ幸いである。

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