【世界が魔女の森になるまで ー 第30回萩原朔太郎賞受賞者 川口晴美】ごあいさつ

2023年03月04日

  今年で30年を迎えた萩原朔太郎賞の受賞作が、川口晴美さんの詩集『やがて魔女の森になる』に決まりました。川口晴美さんの14冊目の詩集です。前橋文学館では、今年も受賞を記念して受賞者展を開催します。受賞作品がそれぞれ個性的であるように、文学館も毎回展示方法に工夫を凝らして空間を創作してきました。ある時は、灯台をつくり回転するライトによって詩を浮かび上がらせたり、またある時は、巨大な詩集を設置して、耳を付けると詩人の朗読する声が聞こえるようにしました。

 さて、今回はどんな仕掛けにしようかと、スタッフが全員が知恵を出し合いました。川口さんの詩は、フィクションとして作り上げるタイプや、現実の問題を取り上げたもの、シスターフッドをテーマに取り組んだもの、あるいはまるで他人に乗り移ってしまったかのような語り口などさまざまですが、読み進めると明らかにひとつの方向が浮かび上がってくる。それが魔女の森に向かっているのか、言葉の森に向かっているのか。ぜひ、詩集を読み、展示を体験し、それぞれの答えを楽しんでいただけると嬉しいです。

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