【ひらめきときめきどきどききらり 木暮正夫展】ごあいさつ

2021年02月20日

 あらゆる作品は、時代状況によって、その色合を変化させるものです。時代と並走したり、時代と対立したり、あるいは融合したりと、作品はその時々の状況によってさまざまな表情を見せるものです。

 木暮正夫の作品はどうでしょうか。

 そうです。木暮正夫の作品は明らかに変容しています。政治、経済、文化や宗教の対立が深まりつつある現在、作品が保有する大切な思いが再浮上しています。思い込みを疑い、異形を排斥せず、他者を信じることで未来を夢見る。そんな作品の依拠する故郷を、私たちは今こそ訪ねなければならないのかも知れません。私たちは、希望が一度も死滅したことのない土地の住人なのです。

 難解なことをやさしく、やさしいことをユーモアに変える。そんな木暮正夫の創作の遊園地を、大人は子どものように、子どもは大人のように楽しんでいただけたら幸いです。

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