館長の言葉33

2021年02月04日

 何故、前橋文学館が地元出身の表現者を取り上げるのか。それは、郷土の誇りを普遍化することではない。もちろん郷里の偉人を観光資源にすることでもない。
 地元出身者をライトアップすることで、文学館は三つのテーマの答えを探っているのだ。
 一つは、「人は一生に一つの背景しか持てない」かどうか。
 もう一つは、人の原風景を顕在化出来ないか。
 もう一つは、「故郷は地理ではなく思想」であるのか。
 これらを、前橋文学館というステージで論証しショーアップして見せる。そのために地元出身者を多く取り上げているのである。
 同郷であることの誇りなど、なんの意味もない。あるのは、故郷という名前の美しい希望である。

▲TOP