前橋の歴史を演劇にして大広間で芝居ができたら

2017年08月18日

 一府十四県連合共進会の会場の写真を見て以来、これらの建物が残っていたらどんなに素晴らしかったか、とずっと思っていた。そこには「モダン都市」「デザイン都市」としての前橋がある。臨江閣別館はその共進会の貴賓館。糸で繁栄した時代に、前橋の旦那衆は人をお招きする建物をつくった。つまり、市民の心のルーツに「お招きする気持ち」があったということ。それを今こそもう一度と思う。臨江閣を初めて訪ねたが、外壁や内部構造がそのまま残っていることが重要で、建設当時のデザイン性や風景の面白さを感じる。立体造形やインスタレーションの展示、落語、市民講座などさまざまに活用できそうだ。ひとつ提案したい。前橋の歴史を演劇にして、大広間で芝居をしたらどうか。市長にも演じてもらって(笑)。ぜひ演出をやりたい。演劇にすると、物語が立体的になり、まちの営みの歴史が即座に理解されるだろう。

 

 

 

(「上毛新聞」掲載 H29.8.18)

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