今日は恭次郎の命日です。

2019年11月22日

 本日、11月22日は萩原恭次郎の命日です。恭次郎は、1938(昭和13)年、胃潰瘍がもとになった溶血性貧血のため、39歳の若さで逝去しました。

 亡くなったあと、切り取ったノートに書かれた遺言が布団の下から見つかり、その中で恭次郎は、のこされた妻や幼い子供たちに向けて力強く語りかけています。

 

  妻と子供と あとから生れて来る者達に

  かたくたのむ。

  お前達はどんな人間に対しても

  人間は互に確実に、何かの推類によっても結び合は

   され●ねばならぬ

  縄を示すことを必ず忘れ●ないやうにせよ

  お前達はどんな借物をつくることもこばんでゆけ、

  第一等の有名な安心のできる台の上をこばめ

  お前達はある今までにやつたことのないやうなこと

   にぶつかっても、暗いギワクに、または性質の上に

   また計画の上に、または職業の上に、ぶつかっても

  びくびくおびえずにのりこえてゆけ。

 

*●は書き損じ

 この遺言は先頃ご遺族から前橋文学館に寄贈され、現在開催中の萩原恭次郎生誕120年記念展「何物も無し!進むのみ!」の会場に展示されています。

訂正:展覧会終了後、ご返却いたしました。

 

晩年の恭次郎

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