朔太郎と猫
2017年11月02日
10月29日から11月12日まで、前橋中央通り商店街を中心に、萩原朔太郎の作品にちなんだ「まえばしネコフェス2017」が開催中です。期間中は全国から公募した猫の詩や写真を組み合わせた作品235点が、26の協力店舗の店先を飾ります。また、イベントやこの期間だけのコラボメニューが楽しめる飲食店などもあり、猫好きの皆さんに必見の内容となっています。
さて、朔太郎と猫といえば、詩集『月に吠える』に収録された「猫」は当ホームページ上で行われた『月に吠える』詩篇ランキングにて第3位を獲得するほど人気を博しています。さらに「猫、猫、猫、猫、猫、猫、猫。どこを見ても猫ばかりだ。」という場面描写が印象的な『猫町』、ほかにも詩集『青猫』並びに『定本青猫』より「猫柳」「猫の死骸」といった詩などなど、朔太郎作品に登場する猫の存在は見逃せません。
『猫町』につきましては、現在公開中の企画展「ヒツクリコガツクリコ ことばの生まれる場所」展において同作品をモチーフとしたからくりミニシアターを上演しています。なお、からくり作家であるムットーニこと武藤政彦氏をお迎えした「ムットーニからくりミニシアター 上演とトーク」も11月4日(土)に開催されます。事前のお申し込みの上、ぜひご参加ください。
ここまで朔太郎と猫の関係について少しだけ触れましたが、はたして朔太郎自身は、猫を飼っていたのでしょうか? 答えはNOのようです。ただ、ノネ(ノーネームが由来)と呼んで犬を飼っていたことがわかっています。しかしながらこのように多くの朔太郎作品に登場する猫。朔太郎はその存在に、どこか神秘的なインスピレーションを受けていたのかもしれませんね。