萩原朔太郎記念・水と緑と詩のまち 前橋文学館

前橋文学館

館長の言葉

2017年12月31日 祖父祖母との出逢い

 「葉子さんと、この店でカラオケした」

 わたしが文学館に通うようになってからもうすぐ二年。その間母親の話題が何度もあった。皆さんとても懐かしいそうに話してくれた。橋の上で若いダンサーと踊る母。深夜のスナックで少女のようにはしゃぐ母。わたしの知らない母親がそこにいて面白かった。

 祖父の話は二度聞いた。祖父と学校が同期だった人のお孫さんから、「おとなしくて礼儀正しい人だった」という話と、散歩している時に出逢った人は、「なにか考え事でもしているのか、うつむき加減だった」ということだった。

 東京でも、一度だけ聞いたことがある。明治大学で祖父の授業を取っていた人の、やはりお孫さんからだ。

 「先生の文学の講義は難しくてよく分からなかったけれど、講義が終わるととても優しい先生だった」という話だった。

 わたしの知らない祖父の実像が浮かんできて身近な存在に思えるから不思議である。

 当たり前だけれど、祖父と離婚した祖母の話は誰からも聞かなかった。子供を捨てた悪女というイメージだから仕方がない。誰か少しでも聞いたことのある人はいないものなのだろうか。

 祖母は孫の私を猫可愛がりした。札幌に住んでいた祖母が東京に引っ越しして来たのは、わたしが小学生の時だった。どんな事情があったのかは分からない。年下の人と結婚していて、子供はいなかった。その年下のおじさんは、働いていなかった。札幌で大きなお屋敷に住んでいて家政婦さんが二人もいたから、きっとお金持ちだったのだろう。わたしはこのおじさんから、写真の面白さを教えてもらった。

 祖母はその後、このおじさんとも離婚して、何年間か一人暮らしをしていたけれど、やがて梅が丘の家に同居することになった。この時の話はいずれ書きたいと思っている。わたしは自分の母親と父親については本を書いた。祖父、祖母については未だ書いていない。そのために、何か知っている人と前橋で出逢う日を楽しみにしているのである。

 

 

 

(「前橋文学館友の会会報」第24号 寄稿 H29.12)

2017年11月21日 館長の言葉09

過去や未来に思いを馳せるのは人間だけだ。

前橋文学館は、その思いを育む親になりたい。

2017年11月21日 館長の言葉08

前橋文学館は楽しいところではない。

楽しむところである。

2017年11月21日 館長の言葉07

こころに響く言葉の里程標を建てる。

それが、前橋文学館の仕事である。

人生の大空に詩の旗を高く掲げる。

それが、前橋文学館の使命である。

2017年11月21日 館長の言葉06

言葉を軽く扱う人は、軽い人生しかおくれない。

言葉をぞんざいに扱う民は、ぞんざいな国しか作れない。

「言葉は存在の住居」だからだ。

2017年11月21日 館長の言葉05

心をゆらす 言葉と出会い、

心をゆらす 人と出会う。

前橋文学館は、出来事です。

2017年11月21日 館長の言葉04

散歩しよう。歩くことは街を読むことだ。

読書しよう。読むことは世界を歩くことだ。

2017年11月21日 館長の言葉03

言葉の大切さを

後世に伝える語り部

それが前橋文学館です

2017年11月21日 館長の言葉02

過去を知り 今を思う 

前橋文学館は 心のふるさとです

2017年11月21日 館長の言葉01

山から風がうまれ 

川から思い出がうまれ 

人のこころにうたがうまれる 

前橋は、人と人との出会いを育む美しい街

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休館日

水曜日・年末年始
(祝日の場合はその翌日)

観覧時間

午前9時-午後5時

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