萩原朔太郎記念・水と緑と詩のまち 前橋文学館

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2017年08月23日 バル「風河」の企画展特別メニュー

 前橋文学館1階にありますバル「風河」で毎日限定5食にて提供中の『月に吠える』をイメージしたプレートが、若い女性を中心に、ひそかな人気を呼んでいるそうです。

 

 レモンのさっぱりしたムースが乗ったロールケーキと、添えられたフルーツゼリーのやさしく爽やかな甘さが夏にぴったりの一皿となっています。よく見るとプレートの上には二匹の猫と月に吠える犬の影が…?

 

 「風河」にはほかにもお食事とドリンク、ケーキなどのご用意がございます。文学館にお出かけの際は、「詩集『月に吠える』100年記念展」とともに、イメージプレートの上に彩られた『月に吠える』のストーリーもぜひお楽しみください。

 

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2017年08月14日 『月に吠える』詩篇 人気ランキングの結果発表です!(2)

 引き続き、「『月に吠える』詩篇 人気ランキング」に届いたコメントの一部をご紹介します。

 

 

・挿画の田中恭吉の作品にも投票したかったです!

 

・朔太郎の詩は声に出して読んでみると、詩ひとつひとつの趣が強く伝わってくるように思います。

「月に吠える」の世界観は読者、詩を詠む人それぞれの心にも強いメッセージを伝え続けていると思います。

 

・(「五月の貴公子」について)詩もさることながら、題名が5月の季節感と「貴公子」という語感がぴったり。

 

・昨年、愛蔵版の『月に吠える』を購入しました。朔太郎ワールド全開の詩集だと思っています。

 

・我が子の名前は朔太郎。縁あって親戚から「ありあけ」の一節の短冊をいただき、家宝にしています。「さみしい道路の方で吠える犬だよ」・・・朔の字には月が入っていますが、お月さまに特別な思いを抱くようになりました。

 

・「くさつた蛤」に出会い大変感動しました。太陽が落ち、辺りが暗くなり始め、ゆっくりと引いたり押し寄せたりする波の音が聞こえてくる静かで、重く、爽やかな海が見えました。そんな寂しくも情緒ある浜辺の中で、ぽつんと、世から切り離され疲れてしまった蛤が『青ざめた海岸に坐つてゐて、』『ちら、ちら、ちら、ちらとくさつた息をする』さまに、萩原朔太郎は自己投影して自分を見つめていたのだろうかと思いました。今まで読んできた中で1番好きな詩です。

 

・「草の茎」が好きです。朔太郎さんの本当の心みたいな気がする。現実にはいろいろあるし、周りからいろいろ言われても、すごく美しい天国の世界に、朔太郎さんの心が守られている感じがして、すごく安心できるんですよね・・・これからどんなことがあっても心は絶対大丈夫なんだって思える。だからとにかくこれが一番好き。

 

・高校の時現国の授業後でやった「竹」が好きです。地下に拡がる根の部分が描かれているのがいい。自分が年をとった分、より深く感じられるような気がします。

 

・天景の「しずかにきしれ四輪馬車」の口に出すのも軽やかな感じが堪らなく好きです。

 

・「くさった蛤」は、私が詩集月に吠えるを読み進めるうち、初めて笑った詩です。最後の人間くさい描写が、急にはまぐりを滑稽なものに感じさせて、愛着をもつような気持ちでふふっと笑ってしまいました。月に吠えるの中でも読んでいるうちに情景や色が浮かんでくる詩の一つでした。このあとまた、夜が明けたらはまぐりは舌をベロベロやって日が沈むのを待つのかしら…と、空想させてくれる楽しい詩だと思いました。

 

 

 作品への深い造詣を感じさせる鋭い考察から思わずあたたかい気持ちになるエピソード、詩集との出会いや詩に受けた印象など、幅広いコメントをお寄せ頂きました。たくさんのご応募、ありがとうございました!

 

「夜の花」(復刻『月に吠える』カバー画)a

 /ありがとうございました!\

 

2017年08月14日 『月に吠える』詩篇 人気ランキングの結果発表です!(1)

 7月31日をもちまして『月に吠える』詩篇 人気ランキングの投票を締め切りました。

 この場をお借りして、上位10位までの結果発表をさせていただきます。なお10位以下の結果はこちらのページ下部にある「投票結果を見る」からご確認いただけます。中間結果発表につきましては5月15日の記事をご覧ください。

 

 

第1位   殺人事件               ・・・72票

第2位   恋を恋する人             ・・・71票

第3位   猫                  ・・・61票

第4位   さびしい人格             ・・・49票

第5位   蛙の死                ・・・36票

第6位   ばくてりやの世界           ・・・30票

第7位   内部に居る人が畸形な病人に見える理由 ・・・28票

第8位   竹(光る地面に竹が生え、…)     ・・・26票

第9位   天上縊死               ・・・22票

第10位  およぐひと              ・・・17票

 

 

 このような結果となりました!総票数は589票でした。ご投票いただいた皆様に改めて御礼申し上げます。

  「殺人事件」「恋を恋する人」が、ぎりぎりまで首位を独走していた「猫」を追い抜き、1位2位に輝きました。残念ながら追い抜かれてしまった「猫」も、根強い人気を誇り最後まで接戦となりました。

  以下、これらの詩に寄せて頂いたコメントについて、ごく一部ですがご紹介します。

 

第1位   殺人事件               

・この詩がなければ、のちの江戸川乱歩も夢野久作もなかった…と言っては大げさかもしれないけれど、そう言いたいくらいの早すぎた傑作!(夢野久作の新聞社の上司の加藤介春の詩集に朔太郎は序文を贈っているし、久作自身も朔太郎をまちがいなく愛読してる!)

 

第2位   恋を恋する人              

・おかしな感想とは思いますが、この詩の切ないあまずっぱさが私にはたまらなく好きです。なんとも可愛くて可愛くて、とても大好きです。本当に素敵な詩をありがとうございます。先生の生みだした世界を少しずつ読んでいくのがとても楽しいです。

・ヒトはその身体の理想形は女であり、男は男であるだけで女に劣る、ということを、よくもまあ男のみ兵隊義務があり投票権があり…つまりは男のみがヒトとして一人前とされていた、戦前社会で断言したものと、その生理感覚に基づいた断言の大胆さにあきれるし感心する。その上に、女でも男でもなくて植物にすがりついてしまう(草木姦淫?)のも、凄い!

 

第4位   さびしい人格              

・萩原朔太郎さんの詩を読むようになったきっかけが「さびしい人格」の最初の一文でした。初めて聞いてからずっと頭に残っていて、本屋さんに走り、詩集を買って、全文を読んで詩の世界や雰囲気が素敵で・・・。月に吠えるの中でも特に好きな詩です!

・「さびしい人格」が好きで、暗記したくていつも声に出して読んでいます。疲れた時に公園の椅子に座るとこの詩を思い出します。

 

第5位   蛙の死                 

・「蛙の死」の最終行、思い返すたびに衝撃があります。蛙が無邪気に殺されたこともふつうに残酷ですが、〈帽子の下に顔がある。〉という現象としては当たり前の記述に虚無(顔の表情がわからない)を感じるとき、残酷さを超えて、なつかしさとおそろしさとに裂かれるようです。

 

第7位   内部に居る人が畸形な病人に見える理由  

・とても難しいですが、すごい詩だということだけは分かります!

 

第8位   竹(光る地面に竹が生え、…)      

・朔太郎の詩は高校時代の教科書から入りましたが、教科書に載っていた『竹』からのイメージとは異なり、月に吠えるの読了後は青黒く、息苦しい底にいるような雰囲気が残っていたのが印象的でした。初めて読んだ時の新鮮さは未だに忘れられません。ずっと好きです。

・月に吠えるは青竹のイメージが強いので竹(光る地面に竹が生え、・・・)に一票。

 

  今回紹介できなかったコメントにつきましては、次回の更新でご紹介いたします。

 いずれの詩もそれぞれ独特の輝きを放ち、100年の年月を経た今日でもこのように厚く支持される詩集だと実感する結果となりました。たくさんのご投票とコメント、誠にありがとうございました!

 

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2017年08月11日 山の日

 今日は祝日「山の日」ですね。本日から3連休という方もいらっしゃるかと思います。全国的にあいにくのお天気ですが、いかがお過ごしでしょうか。前橋文学館周辺は少しひんやりとしていました。

 朔太郎の詩集『月に吠える』の中にも、山を題材とした作品として「山に登る」がありますのでご紹介します。

 

 

「山に登る」   旅よりある女に贈る

 

山の頂上にきれいな草むらがある、
その上でわたしたちは寝ころんで居た。
眼をあげてとほい麓の方を眺めると、
いちめんにひろびろとした海の景色のやうにおもはれた。
空には風がながれてゐる、
おれは小石をひろつて口(くち)にあてながら、
どこといふあてもなしに、
ぼうぼうとした山の頂上をあるいてゐた。

 

おれはいまでも、お前のことを思つてゐるのである。

 

 

 「わたしたち」が「おれ」へ、「寝ころんで」が「あるいて」へと変化していることから、一つの詩の中に明確な時間的隔たりがあり、前半部分と後半部分で前置きなく場面の転換が起きていると考えられます。「わたし」が「おれ」へと変化する理由は不明ですが、後半部分は、どことなく荒寥とした印象を受けます。
 「おれはいまでも、お前のことを思つてゐるのである。」と言わしめた「ある女」とは、自筆草稿に見られる「E女へ」という端書から朔太郎が恋した女性・エレナ(馬場仲子)がモデルであると考えられています。草稿の中には他にも“おまへに逢ひたくなるのである。”“おれはあの人(ひと)を恋してゐたのだ”“おまへのことを思ひつめてゐるのである”などと繰り返し推敲した形跡がみられ、朔太郎が最後の一行を決定するのに苦心したであろうことがうかがえます。そうして世に出でた結びの一文は、不思議な切実さを持って読者の心に迫ります。

 

 前橋文学館では、「山に登る」も収録された詩集『月に吠える』100年記念展をただいま実施中です。『月に吠える』執筆中の朔太郎の心境を、手紙や自筆原稿などの展示からも感じてみてくださいね。

 

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2017年08月01日 詩集『月に吠える』100年記念展の様子をお届けします

 7月22日よりいよいよ「詩集『月に吠える』100年記念展」が始まりました。展示室入り口に置かれた詩集『月に吠える』の表紙を開き、いざ朔太郎の詩の世界へ…。

 

『月に吠える』扉と館長

 

 本展は、日本近代詩における一つの事件であった『月に吠える』刊行より今年で100年の節目を迎えたことを記念して企画されました。

 『月に吠える』の刊行前後を「『月に吠える』 前夜」と「『月に吠える』 刊行」の二部に大別して、その刊行までの遍歴と刊行後の展開を追う展示構成となっています。

 「愛憐」「恋を恋する人」を含む『月に吠える』無削除本の展示(9月17日まで)や北原白秋の序文の直筆原稿、朔太郎の自筆原稿や草稿ノート、当時の反響と『月に吠える』の読まれ方が分かる数多くの資料、『月に吠える』簡略年譜のほかに、朔太郎自身の願いでもある「詩画集」としての側面にも注目し、田中恭吉、恩地孝四郎らの挿画も展示しているほか、現代の作家が『月に吠える』の詩をイメージして作ったオブジェや映像作品も展示しています。『月に吠える』に親しんできた方も、そうでない方も楽しんでいただける充実した内容となっております。

 

 また、3階オープンギャラリーでは清家雪子氏原作コミック『月に吠えらんねえ』展も同時開催中です。

 

当館の朔くんこと萩原朔美館長も居酒屋BOXY前でまったり。(呑んでいませんよ!)

 

 7月29日より、1階文学館ショップにオリジナルグッズが追加され賑やかになりました!『月に吠えらんねえ』キャラクターの缶バッヂ第3弾およびキーホルダー各三種が新たに販売中です。絵柄はそれぞれ6種からお選びいただけます。

 二つの展示を同時に楽しめるのは10月9日(月)まで。夏休みを利用して、ぜひお出かけください!

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休館日

水曜日・年末年始
(祝日の場合はその翌日)

観覧時間

午前9時-午後5時

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